大河ドラマはたいてい早々に脱落してしまいがちで、いだてんもそうだったが、阿部サダヲが東京オリンピックの実行委員長になるあたりは、結構まじめに見ていて、大会直前、政治力により阿部サダヲが実行委員会から放逐されるくだりは、大河ドラマでも忘れられない名場面として心に残っている。
阿部サダヲはどこで間違った、とその一瞬に記憶をたどるのである。
そして、まだ若き日に高橋是清にオリンピックで国を盛り上げたらよいと入れ知恵したところに辿り着くのだ。
今回、ゲルギエフの解雇騒動に阿部サダヲの姿が重なる。彼はどこで間違った?クリミア戦争に対するステートメント、プーチンとの近い関係、サンクトペテルブルクの音楽祭で世界中から絶賛をあびたこと、それ以前、経済的にうまくいっていなかった時期のロシアのクラシック界を立て直すことに愛国的な野心があっただろうこと… (想像です)
ウクライナの原発に手を出すロシアの嫌がらせのようなやり口も汚いが(ヨーロッパにも圧力をかけたいのだろうか?)世界中からの経済制裁も、経済制裁といえどえげつないものである。なんだか手足をもぐようで。これがNATOも参戦したり本当の戦争になったらもっとえげつないのかもしれないが…。